コンピュータや電気回路を作り上げるには情報や電気電子の理論が必須です。これは事実です。それと同じように「素晴らしい音楽」を作るためには「音楽理論」を覚えれば良いという考えがあります。電子回路を作るには電子理論、アプリを作るには情報処理の理論を学ぶ必要だから、同じような推論として「音楽を作るには音楽理論」という考えがあるわけです。
しかし、これは推論としては誤りです。理由は音楽理論は自然科学に近い理論だからです。まず、自然科学とは動物や地質などを観察して分析、分類する学問です。
そう、自然科学はすでに起こっている現象を観察して分類しているのであって、自然そのものを作っているわけではありません。同じように音楽理論もすでに流行した音楽を後から分析して分類する学問であるわけです。
自然科学で自然そのものを作ることが出来ないのと同様に、音楽理論でヒット曲を作り出すことは出来ないわけです。
半導体やアンテナ、送電技術、高速通信や情報処理の最先端は大学の研究から生まれることが多いです。だから、大学は全ての分野で最先端の物を作り出すと誤解されるわけです。ただ、冷静に考えれば自然科学は単に観察しているだけで自然そのものを作り出しているわけではありません。それと音楽理論や音楽大学も同じわけです。
疑問に思うのなら最新ヒットチャートをググってみて下さい。この記事の執筆時には「Yoasobiのアイドル」、「Adoの唱(しょう)」などがトップに入っています。しかし、どちらも大学で研究されたものではありません。だから、電子理論と音楽理論は理論とつくがアプローチが全く違うわけです。
以下はこの件についてAIチャットに質問した記録です。AIチャットも同じような見解を出しています。
質問
電気工学や機械工学、情報処理の分野では大学が最新の分野を開拓しています。 一方で音楽大学や自然科学は現象は自然に発生した物であり、後追いでその分野を研究分類していると考えます。 理解としては、電気や機械、情報は大学が新しい分野を作りますが、音楽や自然科学は大学が新しい現象を作っているわけではありません。 この理解で良いでしょうか?
回答
大学における新しい分野の開拓についての理解
ご質問の内容に関する理解としては、あなたの説明が基本的に正しいと言えます。大学が新しい技術や理論を開発し、新しい産業を生み出す分野(例えば電気工学、情報科学、メタバースなど)と、既に発生している自然現象を理解し、分類研究する分野(例えば伝統的な自然科学や音楽)には異なる役割があります。
大学における新分野の開拓
- 技術開発: 大学や研究機関は、新しい技術や手法を開発し、例えば電気工学、メカニカルエンジニアリング、情報科学の分野で新たな産業を創出することが期待されています。このような分野では大学が新たな現象や技術を「創る」という主導的な役割を担っています 123。
- 創成研究: 新しく創成された研究領域において、大学は先端技術の発展に寄与し、産学連携を通じてイノベーションを創出する重要な役割を持っています。これによって新しい商業応用が生まれることもあります 123。
既存の現象の研究分類
- 自然の理解: 自然科学においては、大学が新しい自然現象を「創る」わけではなく、宇宙や地球、生物など、既に存在する自然現象について観察し、その理解を深め、体系化する作業を行っています 3。
- 音楽理論: 音楽大学における音楽理論も、音楽という文化的現象が持つ既存の法則やパターンを研究し、理解するための分野です。新しい音楽やパフォーマンスのスタイルは、作曲家や演奏家によって創出されますが、大学による分類や研究はこれに追従する形を取ります 2。
この観点から、大学が「新しい分野を開拓する」という表現は、特に技術革新や科学の前線を推進する分野に当てはまり、自然科学や音楽のような分野では、すでに存在する現象や作品の分析、体系化、教育に重点を置くという理解です。もし、本話題についてさらに深めたい点やお尋ねになりたいことがあれば、お気兼ねなくどうぞ!🏫🌿🎶
と言う結果でした。