講演会や自撮りなどトークに自信があり基本的に編集が不要という人は多いです。しかし、そんな人でも最初と最後だけをカットしたり、音声を明瞭にすることをするだけで動画編集ソフトを使う必要があります。
開始と終了をリモコンを使えば良いですが、それも面倒です。また、声を良くするために外付けマイクを使う場合は接触不良や認識不良で音が全く入っていないという悲劇があります。
今回は、それを回避する方法を説明します。
必要なソフトウェア
まず、AVIDEMUXというフリーの動画編集ソフトです。次にFFMPEGというメディアファイル変換ソフトです。どちらもフリーです。
音声の修正に関しては手持ちの動画編集ソフトや波形編集ソフトを使って下さい。
ワークフロー
最初に行うのは動画の先頭と後部の不要な部分を削除することです。これはAVIDEMUXを使えば4K動画でもほぼ一瞬で処理できます。ここでコツとしては「キーフレーム」で削除することです。
方法としては、任意のフレームをAVIDEMUXで選択したあと、2つ矢印のボタンを押して付近のキーフレームを選びます。
その後にソフトの中の「A」ボタン又は「B」ボタンをクリックします。これで不要な部分が選択されるのでDELキーで削除します。
その後、Video及びAudio OutputがCopy、Output FormatがMP4になっていることを確認して書き出しを行います。
これで不要な部分が取り除かれた動画ファイルが出来上がります。
次に、その動画ファイルをFFMPEGを使い音声ファイルだけを取り出してコピーします。
ffmpeg -i hoge.mp4 piyo.wav
このコマンドを実行します。hoge.mp4 は先程出力した不要な部分を削除した動画です。これで piyo.wav という音声ファイルができます。
これで、piyo.wavを波形編集ソフトでBGMを加えたり、ノイズを除去したり、音声の音量を上げたりして保存します。
そして、AVIDEMUXを開き、先程の不要な部分を取り除いた動画ファイルをドロップします。その後、audioメニューからselect track を選び、piyo.wavなど音声ファイルを選びます。
Video はCopy AudioはAAC(FDK)、Output FormatはMP4 になっていることを確認して動画を書き出します。
ポイント
このワークフローでは動画に関しては一切のエンコードの処理はしていません。単に先頭と後部をカットしてデッドコピーしているだけです。だから、待ち時間はほとんどなしで処理されます。また、低スペックのパソコンでも十分処理できます。
スムーズにトークができ動画の編集が全く不要だと言う人が、仕方なく先頭と後部の削除、音声にBGMを加えたりノイズを除去するために動画編集ソフトを使っている人には嬉しい方法です。
また、単に待ち時間が嫌で動画の解像度を低くしている人も最高の解像度で公開することも短時間でできます。 ぜひ、AVIDEMUXやFFMPEGを使ってみて下さい。
あと、リモコンも不要なので持ち物も少なくなります。また、不具合で録画できていないという事もありません。