ダイハツ工業の不正な衝撃試験について トヨタ自動車はブリティッシュ・レイランドになるのか?

 かつてイギリスにあった『ブリティッシュ・レイランド』(BL社)は1980年代に経営破綻しました。BL社はご存じでは無くても『ミニ』、『ジャガー』、『ローバー』というブランドはご存じではないでしょうか?さらに『ディムラー』、『オースチン』などを所有する自動車メーカーです。 そう、トヨタ自動車と同じで安いクルマから高級車まで幅広く提供できる企業であったわけです。

そのBL社はイギリスの不景気とBL社の品質管理のひどさで経営破綻しています。半分揶揄に近いのですが、『オースチン・アレグロ』という自動車は「風呂桶をひっくり返したようなダサいデザイン」「四角いハンドル」「雨漏りする」「窓とボディの間に手が入るくらいの隙間がある」「サスペンションのガスが抜けて傾く」など散々な評価であったと言います。

この品質の悪さでイギリス国民にさえも見放されたと言われています。これは、今のダイハツに似ているのではないでしょうか? 品質を二の次にして、生産性を上げないといけないという方針が今回の問題を発生させています。そして、ダイハツはトヨタの完全子会社なのでその失敗を全て負う事になります。これはトヨタと言う大企業をしても厳しいのではと考えます。

他には、試験では不正があったが特に強度的不良があったわけでは無いという弁明もしています。だから、今回の不正試験は自動車自体には問題が無いという主張もしています。しかし、これは許されないと考えます。

経済的観点からも、今回の問題は大きな問題ではないので許したほうが良いという意見もあります。しかし、そんなことをしたら試験制度に対する信頼が無くなります。さらに、それを許したら「トヨタのような大企業だから何をやっても許される」と言う話になってしまいます。

そう、今回の事を「日本経済を救うための例外」として救ってしまうと先ほどの「大企業なら何をやっても許される」「試験制度を甘くできる」という悪い前例を作ってしまうわけです。これは問題が大きすぎます。

他には「社内での経営層の圧力により試験を通すことが必須であった」という話をダイハツ工業内部の問題だけで済ませるのも問題があると考えます。理由は、この低コスト開発で恩恵を受ける企業がトヨタ自動車だからです。見方としてトヨタ自動車がダイハツ工業に圧力をかけたからダイハツ社内で不正が発生したと考えられます。

第三者委員会もダイハツ工業内部で不正を見つけたとありますが、同じ調査を他社で行った場合はどうだろうか? ほぼ同じコスト、ほぼ同じ技術、そして販売価格も同程度であればどのメーカーでもやっていることは同じなのではないかと疑いを持つのは自然だと考えます。

ちなみに先ほどのイギリスのBL社は経営破綻後、アメリカのフォード社がイギリス国内で伸びたと言われています。 それと同じように日本の自動車も日本製ではなく、隣の国の物になるのではと考えます。現代、BYD、KIAなど技術力が高い企業がすぐそこにいます。

あと、私の意見ですが、そんなにクルマの開発が厳しいのであれば、20年前の車体を安く製造して販売してくれても良いと考えます。エンジンの省エネアップグレードだけを提供すれば環境にも優しいと考えます。「見た目の素敵じゃなくても」「ニュルを速く走れなくても」全く問題はありません。60キロ程度でゆっくりと走行し、買い物や近場に遊びに行く程度であれば成熟されたボディやサスペンションは不要です。高速道路も80キロで走っていればそれほど機敏な運動性能も不要です。

製造サイドがここまで苦しんでいるのであれば、需要者もクルマに対して妥協しても良いのではと考えます。

この動画はBL社の企業イメージソングです

灵感古力古力古力 灵感菇 灵感菇

 「りんがんぐりぐり」と歌っているネコのが有名な動画で流れている音楽は 「灵感古力古力古力 灵感菇 灵感菇」という曲名らしいです。