Dahonやルノーなどの折り畳み自転車やミニベロは良く設計されており高性能です。ミドルグレード以上であればギア比やポジションが適切であり普通に走ることが出来ます。体力が付けばロードバイクで行くような峠も踏み込めば制覇出来ます。また、100キロ程度のツーリングも出来るようになります。そう、高性能なミニベロは体力とテクニックで普通の自転車と同じような走行が出来てしまうのです。
だったら、収納が楽な折り畳み自転車を常用すれば良いと言われそうです。駐輪場での盗難もないし、家の中で保管できるので雨風から大切な自転車を守ることが出来ます。
でも、罠があります。それはパーツの摩耗が激しい事です。私はDahon Dove Plus と言う14インチ折り畳みを乗っていました。タイヤを太くカスタマイズして峠から軽いダートまで幅広く行動していました。 純正タイヤでも走破性は高かったですが、バルーンタイヤと呼ばれる太いタイヤにしたらさらに行動範囲が増えました。 それにより自転車の摩耗が進行するわけです。
一番摩耗するパーツはリアのスプロケットです。小型の小径車はギア比を過剰に上げるためにリアスプロケットの歯数を極端に少なくしています。Dove Plusでは9Tと呼ばれる非常に小型の物を使っています。だから、激しく乗ると1000キロくらいで摩耗を感じられます。
チェーンも非常に伸びます。Dove Plusでは純正で KMC Z と言う強化されたチェーンが採用されていますがそれでも伸びが激しいです。
そして、小径車の多くは特殊部品を多く採用しています。今回のスプロケットも特殊部品です。取り寄せに時間がかかり、多少高いというくらいなら我慢できます。しかし、Dove Plusのリアスプロケットは後輪全体での販売しかありません。そう、3000キロで後輪を交換する必要がある自転車です。
もしかしたら、チェーンインジケータを使って伸びを注意していればもう少し寿命は長くなったと思われますが正直分かりません。
今の小径車は速く乗ることが出来ます。でも寿命は短いです。もし、小径車を考えている人は以下を気にしてください。
- 観光地の駐車場から目的地まで行く足として使う。
- 平地のゆっくりとしたポタリング
- 心拍を上げないことを意識した走行
- チェーンは毎回のライド後にチェーンインジケーターで伸びを確認する
- チェーンへの注油は神経質になる
- 踏み込むようなライドはしない
- 急坂は降りて押す。特に脚力がある人は自制する
- 生活の足として常用する場合は、平坦で片道5キロ程度を考える
- サイクルウェアでは絶対に乗らない。速く走れるので摩耗します
- ビンディングペダルやトークリップ、ストラップは付けないこと
週末だけロングライドをしたい人は、ロードバイクやクロスバイク、ピストバイクなどを検討してください。前後のホイールを外し、輪行バッグに入れれば押し入れで十分保管できます。