動画や呼び込み用のスピーカーから流す音声にパンチがない。当たり前だがそんな時は音量を上げれば解決すると思われています。でも、音量を上げても音量が上がるどころかただ割れてしまう不快な音になるだけです。
残念ながら通りの悪い普通の声はどれだけ音量を上げても通るようにはなりません。いわゆるボイストレーニングなどで声量を上げるということを必要です。でも、声を良くするというのは時間も労力も必要です。それと、既に録音した音に対しては無理です。また、社長や上司などに対して「声が悪い」といえる人はいないと考えます。
こんな時におすすめなのが、「Aphex Vintage Aural Exciter」というプラグインです。これを動画編集ソフトや波形編集ソフトに組み込むことで、どんな音でもとりあえずは通る音に変質させることが出来ます。
ここで、変質と使ったのは本当に音が変わってしまうという意味です。元の声に有る「その人らしさ」を失う代わりに「とにかく現場で通る声」を得る手段だからです。
とにかく目立たせたいのであれば、このプラグインを音声に適用して、モードはMIX1、AX MIX のノブを10に上げるだけです。シャリシャリでボリュームが低くても通りが良い音を得られます。その一方で、この声誰? 個性がない?と言ったことにもなります。
実験で録音した声にそのまま、Aphex Vintage Aural Exciter を適用しています。声質は激変し、個性がない声になりますが、非常に通ります。
仮にカラオケで使った場合、確実にボーカルをオーケストラの手前に配置することが可能です。 店内放送や呼び込み機の音声としても大活躍です。 スマホなどチープなスピーカーでも確実に体感音圧は上がります。
楽器に使っても目立たせる効果はあります。しかしボンゴに使った場合、通りの良さやクリスプさは劇的に向上しますが、ボンゴの色っぽさやツヤは低下します。
(ボンゴに使うと、非常に目立ちますが、ペチペチ感は高まります。そして、皮楽器の雰囲気は完全に失われます)
例えると、料理にこれを足しておけば万人が美味しいと言うワンタッチな調味料みたいなものです。
音楽のミックスで使えば、確実に使ったパートは目立ちます。その一方で、プロであれば「あのプラグインを使っているな」と一発でバレてしまう可能性もあります。
私の使い方のおすすめは「とにかく簡単にナレーションを目立たせたい」という使い方です。 見本市や販売店など騒音の多い場所であなたの声を目立たせる事が「Aphex Vintage Aural Exciter」なら可能です。