皆さん、街中のヘアサロンの数を数えたことは有るでしょうか? まあ、古風な言い方だと理髪店、美容室など髪を切ったりパーマを掛けたりすることをサービスしている店のことです。実際に数えてみると、古いものから新しいものまで結構な店が見つかると思います。
さらに、パーマ店とか理容店とかと看板に書かれた本当に古い店が通りから離れた場所にあったりします。
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Abbott Handerson Thayer My Children (Mary Gerald and Gladys Thayer) |
何故ヘアサロンは多いのか?
正直、ヘアサロンの数はコンビニより多いのでは無いでしょうか? でも、そんなに店があるのにどうして廃業しないのか不思議に思わないでしょうか? でも、潰れない理由があります。
ヘアサロン向け営業から聞いた話
ヘアサロンにシャンプーやトリートメントなどを納入している元業者から聞いた話ですが、あの業界の客は店ではなく人についているとのことです。 そう、「有名ヘアサロンに行く」という考えよりは「あの人に整髪してもらう」という考えです。
新人が有名ヘアサロンで修行するときの賃金は非常に安いと聞きます。でも、何故、有名ヘアサロンで働くのか? それは、自分の固定客を見つけるためです。修行中に固定客を開拓して、独立とともに自分の店に引き入れるということです。 そして、人生の最後まで客と店主の関係が続いていくということです。
だから、言い方が悪いが「潰れそうで、時代遅れっぽい店構えで古い機材の店」には確実に固定客がいるのでそれなりに収入は有るということです。
コスパでヘアサロンを選ぶ客は少ない
いまでは、1000円でカットしてもらえる店が多いです。普通な床屋だと4500円程度なので、大体4倍、美容室だと8000円程度なので8倍の価格差です。普段、スーパーやドラッグストアで激安商品を探している方々も、ヘアサロンに関しては高くても決めた所に行きます。
基本、頭は他人に触られてたくない
ほぼ全ての人に言えることですが、自分の体を他人に触られるのは嫌です。手や足などを着やすく他人に触られるのは不快です。そして、その中で更に気になるのが「顔や頭」です。絶対に他人には触らせないって考えがほとんどです。
ただ、自分では散髪やパーマ、トリートメントなどは難しいので、仕方なく人に任せています。
任せるのは決めた人だけ
人に顔を触られるのは嫌だ、でも自分では散髪できない。ということで、安心して任せられる人を見つけるわけです。大体は今が旬のヘアサロンに行って美容師や理容師を見つけるわけです。
あなたの祖父祖母は近くの「今ではあまりイケてないヘアサロン」に行っていると思いますが、その店は若いときに「当時イケてるヘアサロン」で見つけた美容師、理容師である可能性が非常に高いです。
ちなみに、自分の美容師が遠くに引っ越してしまった場合も、散髪のために引越し先まで旅行してしまうという人も聞いたことがあります。
バイキン遊び
子供のときに、「あいつバイキン」とか「呪われている」って遊びがなかったでしょうか? まあ、今考えれば単なるイジメですけど。 ただ、高学年になるにつれて、幼稚で根拠もないし、人間的に成熟してバカバカしさがわかり消えていくと思います。
一部、高校生でもそういう呪いとかバイキンとか言う人もいますが、どちらかというと「痛いやつ」という認識です。
でも、そのバイキンとか呪いってその考えは大人になっても残っています。口に出さないだけですが、心の中では「あの人バイキン」「あの人呪われている」と思っています。
ここでヘアサロンの話に戻して、激安店だと指名することが出来ません。だから、もしかしたら「バイキンな美容師」「呪われた理容師」にあたってしまう可能性があります。
そんな「バイキン」や「呪われた人」に自分の頭や顔を触れれるのは嫌だというわけです。
だから、真に「バイキンとか呪いなど無い」と思えている大人だけが激安ヘアサロンを使えるのだろうと感じます。
潰れない理由はバイキンとか呪いを信じてるから
昔に大前研一氏が、ヘアサロンの作業の殆どが無駄と言っていました。特にひげそりは、次の日にまた伸びてしまうわけだからヘアサロンではやらないで良いいう考えです。
実際、大前氏が激安ヘアサロンを使っているという話は想像が難しいですけど、皆さんそれが出来ないのは、「バイキンとか呪い」を信じているからだと考えます。
だから、街中にあるヘアサロンは廃業しないのだと思います。正確には、お客さんとともに年を取っていくということです。