GIOS STILOの簡易オーバーホール BBとホイールハブ

自転車を中古で買うと非常に安いです。特にシングルスピードバイクなどの枯れたデザインの自転車の場合は新機能とか特に新しいデザインとかは無いのでさらにお得感があります。

しかし、前オーナーが屋外保管していた場合は悲劇があります。それは、回転部分がさび付いていることです。 大きく前後輪のハブとクランクの根元の「ボトムブラケット」と呼ばれる部分が腐食して動きが悪いことが多いです。 別に気にしなければそのまま乗ることも可能ですが、ペダリングするたびにカタカタ言ったり、タイヤが微妙に揺れるのは気持ち悪かったりします。

この、前後輪のハブとボトムブラケットを交換するとある程度新車のようなスムーズさとしっかりした感じを取り戻せます。 でも、自転車店で見てもらうと非常に高くついたり、最近だとネット通販や個人売買の自転車お断りの店が多いと聞きます。

だから、この二つを自分でやって見ましょう。ある程度の専用工具は必要ですが、今はAmazonでなんでも手に入る時代です。また、交換に必要なパーツもAmazonで手に入るので便利です。

ボトムブラケット交換

まずは、BB(ボトムブラケット)交換に必要な工具は

  • BB工具
  • 300ミリくらいのモンキレンチ
  • 8ミリの六角レンチと延長棒
  • コッタレスクランク抜き
  • アンチシーズコンパウンド(ケミカル)

です。これをそろえればボトムブラケットの交換ができます。 8ミリの六角レンチでクランクの根元のボルトを外します。 そのあと、コッタレスクランク抜きをねじ込んで、モンキーレンチで内側のねじを締めるとクランクが抜けます。 これで両方を抜いてください。

アストロプロダクツで買った専用工具

そのあと、ボトムブラケットを抜きますが、自転車進行方向左側から外してください。チェーンが無い方と言ったほうが分かりやすいかもしれません。 ボトムブラケットは反時計回りで緩めてください。 非常に固いですので体重を使うことをお勧めします。

これがボトムブラケットです

次に自転車進行方向右側のチェーンがある方のボトムブラケットを時計方向に回して外してください。

そのあと、ボトムブラケットが付いていたフレームのねじ部分をパーツクリーナーで清掃します。さびや油が付いていますので丁寧に拭きとってください。 そして、「アンチシーズコンパウンド」をねじ部分に塗り込みます。

その後、手で新品のボトムブラケットをねじ込みます。完全にねじ込めたら、工具で左右均等に締めこんでください。最終的には300ミリのモンキーで10キロくらいで強く締めこんでください。

ちなみに GIOS STILOはBSA68ミリのシャフト長103ミリの物が適合しました。これは一度ボトムブラケットを外して寸法などを確認してください。また、当時の自転車のカタログがあればそこからパーツ名を調べてググってみて下さい。

さび付いたボトムブラケットです。雨ざらしで屋外保管されていたと思われます。

新品のボトムブラケットです BSA68 シャフト長103mm

新しいボトムブラケットを取り付け。専用工具と300mmのモンキレンチで強めに締めこんでください。トルクレンチがあれば使うことをお勧めします。


ハブベアリング交換

ママチャリやピストバイクなどのシングルスピードや競輪レーサーやトラックレーサーは玉が分解できるものが使われています。一方でロードバイクは一般産業用のベアリングが圧入されていたりします。

完全にさびて摩耗しています。手では回りません。

私が中古で買ったGIOS STILOは一般産業用の6000番と呼ばれるベアリングがホイールのハブに圧入されています。

GIOS STILOにはNTNの6000番ベアリングが入りました


まずは、ハブナット、ロックナットを全て緩めます。ロックナットは薄いので自転車メンテナンス用の薄口スパナを使ってください。

ナットが全て取り外せたら、プラスチックハンマーで片側を叩いてシャフトを取り出してください。

そのあとでベアリングを棒などで叩きだします。

ベアリングを抜いたハブ

ハブを清掃し、アンチシーズコンパウンドを塗り、新しいベアリングを圧入します。注意点としてはここでM10x32のワッシャーを使って既存のシャフトとナットで押し込んでください。ワッシャーを使わないとベアリングに横方向のスラストを与えてしまいベアリングの寿命を低下させてしまいます。注意です。

アンチシーズコンパウンドを塗ります

この後、ロックナットを締めこめば交換終了です。

ワッシャーを入れてねじ込み圧入します。これなら専用工具不要です。

私の場合は自転車に取り付けた状態でタイヤに力を加えるとカタカタ音がしていました。明らかな不具合がありましたが、ベアリング交換で直っています。

今回の部品交換で私の自転車は蘇りました。かかった費用は部品代はBBが4000円、ベアリングが1500円程度です。必要な工具はBB工具とコッタレスクランク抜きで1600円程度です。

古い自転車を個人売買やネットオークションやリサイクルショップで買う場合は、ハブベアリングとBBの交換ができると良いと考えます。あと、これを覚えておけばフレームが傷んでいなければ長く自転車に乗ることが出来ると考えます。

また、二年に一度程度BBやベアリングの点検と必要なら交換を行えば快適に自転車に乗り続けることが出来ます。ママチャリなどの実用車も理屈は同じなので定期的にBBとハブを交換することで新品の乗り心地を維持することも可能です。

仮説、新車のスムーズさは単にBBが新しくなったから

ママチャリを新調すると、ペダルが軽くなり音も静かになる理由は単にBBとハブが新しいだけかもしれません。だから、BBとハブ交換を覚えると新車に変える回数が減らせます。だから、工具代を含めても人生の出費を大幅に減らせると考えます。

スムーズなハブの動画


参考資料

GIOS STILOに適合するBB BSL68mm 103
TK838HAL-103(TOKEN製)

6000番のベアリング

アンチシーズコンパウンド(Parktool)



灵感古力古力古力 灵感菇 灵感菇

 「りんがんぐりぐり」と歌っているネコのが有名な動画で流れている音楽は 「灵感古力古力古力 灵感菇 灵感菇」という曲名らしいです。