ビットコインを投資目的などで所有したいと思った場合は何らかの取引所を使うと思います。しかし、昔のマウントゴックスみたいに取引所が倒産する可能性があります。でも、ビットコインを含み、仮想通貨、暗号通貨は取引所無しで持つことが出来ます。
それは「ペーパーウォレット」を使う方法です。まず、ペーパーウォレットを作成するサイトを開きます。私はhttps://www.bitaddress.org/を使いました。
ここで注意ですが、このサイトを開いたら、ネット接続を遮断すると安心です。理由は後で紹介しますが、秘密鍵が漏れるリスクが多少なりと増えるからです。まあ、問題は無いと思いますが、ネットを遮断していれば絶対に漏れることは無いから遮断する事をお勧めします。
そして、英語でマウスを動かし続けてとメッセージが出ますので、適当にカーソルを動かします。このカーソルの動きで独自の暗号を作成します。
その後、公開鍵と秘密鍵が表示されます。これを印字して、安全な場所に保管してください。決してパソコンなどのデータで保管しないでください。
これが、私が出力してみたペーパーウォレットです。ただし、実際に使用するものではなく実験で公開のために作ったものです。
注意点としては絶対に秘密鍵は誰にも知らせてはいけません。理由としては秘密鍵を使うと引き出しができるからです。
一方、公開鍵は誰かからビットコインを受け取るときに使ってください。この例ですと左側のSHAREと書かれたQRコードと下の文字列(17DTUL6jSAU9f75ugvtidrPSQfYbTfXkS)が公開鍵です。この公開鍵があるとその鍵に入金が出来ます。
いわゆる銀行でいうと口座番号みたいなものですが、違うところはその公開鍵にどれだけのコインが入っているか分かるところです。そう、取引のために公開鍵を教えると残高照会まで出来てしまうところです。まあ、これが暗号通貨の特徴です。一度、公開鍵が知られてしまうと特定の人物が何を取引しているか分かってしまいます。
この例だと、私個人は17DTUL6jSAU9f75ugvtidrPSQfYbTfXkSrという公開鍵を使っているのでそのアドレスでの取引は全て私だと分かってしまいます。あとで別の公開鍵にまとめてという方法もありますが、当然それも追跡できます。
だから、ビットコインってそれほど匿名性は低いわけです。と言うより、紙の現金より追跡が楽なわけです。
話をもどして、秘密鍵(私の例だとL4PnvyMp9o2Uk1mx6cUs3NrUVyAd7bFN1iQxjq7yx6tU2Hgaxm4j)は絶対に公開しないでください。
あと、ペーパーウォレットはレーザプリンタなど劣化しにくい印刷方法で出力したうえ、金庫などに保管してください。可能なら、別の拠点にコピーを保管しておくことをお勧めします。
この理屈さえわかれば、ビットコインも取引所に依存しない保管が出来ます。また、公開鍵だけをパソコンやスマホに保管しておけば常に残高確認も可能です。
暗号通貨の取引に興味が無くても、ユーザとしてどのように動作するか試してください。
ちなみに自分の円を入金するにはBitflyerなどの取引所に円を入金し、ビットコインに両替の上、あなたの公開鍵に対して送金(出金)してください。1000円程度の手数料で移動します。
雑談
ビットコインは匿名性があると言われますが、あなたと公開鍵が紐づけば簡単に追跡が可能です。だから、それほど世間が言っているほど匿名性は無いと思います。さらに、だれでも公開鍵に対する入出金が管理できるので税務署などの中央が簡単にチェックすることが出来ます。はっきり言ってこの点では、紙紙幣の匿名性にはかないません。また、クレジットカードはカード会社は追跡できますが、部外者はデータの閲覧はできないので匿名性は保たれています。
暗号通貨は送金が便利と言われていますが、手数料に相当するコストが高いです。ビットコインですと現在のレートで1000円程度のコストが必要です。ちなみにコストの多くは、取引の台帳書き換えのための逆ハッシュ演算のコストです。ハッシュ演算とは大雑把に、関数を実行するのは簡単だが、その逆関数の計算がはるかに面倒というものです。
計算は非常に面倒だが、検算は一瞬と言う特性をビットコインでは利用しています。そう、台帳が正しいかのチェックは低コストですが、その台帳を更新するのに多大なコストがかかるわけです。
現在、その台帳管理は世界の有志が行っています。台帳の書き換え依頼があると有志の方々はこぞって、台帳作成のためにコンピュータを動作させ計算します。計算と言うと上品ですが、力任せの下品なブルートフォースと言う方法で実行されます。そして、一番先に計算できた人にビットコインでご褒美をもらえます。これを世間ではマイニングと言います。
だから、送金コストが非常に高いわけです。これだとコストと言う意味では銀行振り込みやペイパル、ペイペイなどの方が安いです。高いと言われるATM手数料の方が安いくらいです。
だから、ビットコイン含み、暗号通貨の真の利点が分かりかねます。私は自由な通貨ではなく、より監視社会に対して有利なシステムだと考えてします。そう、公開鍵とあなたが紐づけば、あなたが誰からお金を受け取ったのか、そして誰にお金を払ったのかが分かるからです。